日本風呂敷協会(京都市中京区室町通六角下る鯉山町、TEL 075-221-1076)が9月9日から、冊子「THE FUROSHIKI」を出版した。
同協会が発行した日本語版の「ふろしき包み」を英訳した同冊子。英訳版は、風呂敷が日本の文化を象徴するものとして広く紹介されるようになり、土産物として人気が高まったことを背景に、英語で風呂敷の使い方がわかる冊子がほしいという声に応えて生まれた。
判型はA5サイズ、オールカラー、全52ページ。日本語版が包み方の紹介が中心だったのに対し、英訳では風呂敷の名の由来や歴史を紹介。絹や綿、化学繊維など素材の特徴や、サイズによる用途の違いも一覧でまとめる。伝統的な柄や模様の配置のデザインも写真と一緒に掲載した。
始めに、「包む」「結ぶ」といった要素を説明。次に、基本的な包み方を紹介。包み方を解説する写真には、手を動かす方向に矢印を入れてより結び方がわかるようにした。最後のページにはインテリアやスカーフのようにファッションに取り入れる方法を紹介。マスクのように顔に巻く、ポリ袋を内側に入れて重たい水を楽に運ぶ、といった災害時を想定した使い方も解説する。
初版は5000部。ホームページで案内した所、早くも「店で置きたい」など問い合わせがあったという。同協会事務局長の久保村正高さんは「単純な英訳では伝わらない部分が多くここまでたどり着くまで長かった」と振り返る。「風呂敷は使ってもらってこそ『気配り』や環境にもやさしいといった良さが伝わるものなので、冊子の価格はできるだけ抑えた。商品と同封するなど活用してもらいたい」とも。
価格は302円。