傘鉾のひとつで、音楽と舞踊を主にした風流傘である「綾傘鉾(あやがさほこ)」(京都市下京区綾小路通室町西入善長寺町)で7月15日、祇園祭で初となる「鉾前結婚式」が行われた。
今回結婚式を挙げたのは、綾傘鉾保存会の若手理事を務める今中崇文さんと清水焼の絵付け師の直子さん。今年2月に結婚したものの式は挙げておらず、そのことを知ったほかの理事たちに「鉾前結婚式」を持ちかけられたことから行われた。
12時30分過ぎに京都市内のホテルから今中さんは紋付き袴で、直子さんは西陣連合青年会から無償提供されたという白無垢(しろむく)に身を包んで登場。綾傘鉾囃子(はやし)保存会を先頭に人力車に乗った2人は、綾傘鉾まで30分ほど練り歩き、町内にある大原神社で挙式。その後、2人の前途を祝して棒振り踊りが披露された。
初めての「鉾前結婚式」には多くの人々が駆けつけ、2人に祝福を送った。