京都清宗根付館(京都市中京区壬生賀陽御所町、TEL 075-802-7000)で7月1日から、夏の一般公開「向田陽佳(むかいだようか)展」が開催される。
根付けは、江戸時代に印籠やたばこ入れなどを帯から下げる際に、紛失や盗難を防ぐために使われた留め具。帯の目立つところにつけることから細工物の装飾品へと発展し、鹿角、陶磁器、金属、漆などを素材とする。
同館は、2007年11月に日本初の根付専門美術館としてオープン。京都市指定有形文化財である「旧神先家住宅」を修復し、春・夏・秋・冬の年4回一般公開を行う。
今回の一般公開では、向田陽佳さんの作品を集めた企画展を開く。根付作家で、書家でもある向田さん。忠臣蔵の大石蔵之助をモチーフにした作品「一力茶屋にて」では、着物に「ひるあんどん」と書き、「書家である向田さんの特徴が出ている」と同館広報担当者。「白星をつかむ(勝つ)」力士の姿である「しろぼし」や、「やもり」を象牙で作った「白守宮(しろやもり)」は、「とても縁起がいい作品」(同館広報担当者)とも。
開館時間は10時~17時。入館料は、大人=1,200円、中高生=600円(小学生以下は入館不可)。7月31日まで。