ファッション性に特化したつえ専門店「つえ屋」(本店=中京区丸太町通西洞院西入横鍛冶町、TEL 075-221-9988)が現在、車両を使った移動販売を行っている。
京都市内に4店舗を展開する同店。販売用の車両は、軽のワンボックスカーにつえ20本が並ぶ板を6枚引き出せるように特注したもの。200本程度のつえを載せることができる。現在は市内を「つえや~つえだけ」という社長の声のテープを流しながら低速で走行。まずは障害手帳1、2級を持つ人や老人ホームなどの要望に応じて向かうという。
「当店は、全国の百貨店で催事を月に4~5回のペースで行っている。それは自分たちから動かなくてはいけないという思いから。車両も同じ。足の具合の悪い人のところまで行くことで喜んでもらえたら」と同社の松本寛さん。
車両販売について、「始めは恥ずかしいと感じるが、やっているうちに面白くなってくる」と坂野寛社長。実際に記者も試乗させてもらった。車内にも「つえや~つえだけ」と響く。周囲の人がこちらを見ているようで気恥ずかしい思いにもなるが、次第に自然と笑いがこみ上げてくるようになった。
現在、この車両で東北までつえを届ける構想も進んでいるという。