京都市内に路線を持つ電車・バスで利用できるフリーパス乗車券「『歩くまち・京都』京都フリーパス」が12月9日、発売される。
京都市の都市計画局「歩くまち京都推進室」が旗振り役となって、昨年から発行された同券。京都市と京都市に路線を持つ鉄道・バス事業者が協議を進めた。すでに多くの会社でフリーパスは発行しているため話し合いは難航したが、互いに連携を取り合う新たなモデルとなるべく実現したという。
同カードは京都市内に路線を持つ鉄道7社とバス8社が連携。京都市内のほぼすべての電車・バスが自由に乗り降りできる。1日(2,000円)と2日利用できる2種類を展開。2日券は出発地から京都までのJR往復乗車券と新幹線のチケット代を含む。昨年は、1日券が約1000枚、2日券は約1700枚を販売した。
乗車券には公共交通で回る京都観光マップや冊子が付く。冊子やマップには観光施設や飲食店約200店舗で利用できる割引や記念品進呈のサービスが受けられる券を載せる。昨年のアンケートを反映し、1日券もJR線の利用が可能になったが、価格は変えず「実質値下げ」となる。「来年の価格は、今年の反応や実績などを見ながら検討する」と同室の永田盛士さん。
京都を訪れる観光客の不満の多くが渋滞についてのものだという。京都はバスが充実していることから、「電車で最寄り駅まで行き、そこからバスといった組み合わせで利用していただけたらスムーズでは」と永田さん。交通渋滞の緩和とともに「観光客の方には1駅からでも安心して使ってもらえるし、事業者にとっても増客につながるのでは」と期待を寄せる。
販売は来年3月22日まで。京都市交通局の案内所や京都駅の「みどりの窓口」などで扱う。