イケメン土器を選ぶ「総選挙」-京都市考古資料館が企画、若年層増える

中間発表で1位になった「イケメン」土器

中間発表で1位になった「イケメン」土器

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 京都市考古資料館(京都市上京区今出川大宮東入る元伊佐町、TEL 075-432-3245)で8月2日、イケメンだと思う「墨書人面土器」に投票する「BJD21総選挙」の中間発表が行われた。

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 7月1日から始まった「総選挙」は現在開催中の特別展「古代の祭祀(さいし)-出土品(もの)が語る平安への願い-」の関連企画。「墨書人面土器」は疫病や災害などの穢(けが)れを祓うために行われた祭祀(さいし)に使われた。祭祀は、穢れの原因とされた「疫神」の顔を土器に描き、息を吹きかけ紙でふたをして川や溝に流していたという。

 「展示の準備を進める中で『面白い顔』『この顔は濃いね』など盛り上がった。そのため、その時期に行われていたAKB48の総選挙を模して「墨書人面土器」のイケメンを選んで来館者に投票してもらうことにした」と同館館長の辻純一さん。「普段は来館の少ない10代後半から20代の方が来館している。カップルで『あれがいい、これがいい』と話しながら投票する姿も見られる」とも。

 中間発表の結果について「どちらかと言えばほんわか和める顔よりも、きりっとした感じの顔が上位に来ている」と辻さん。しかし、同展に実習として参加している大学生の福山咲さんは「まぬけな感じ」、鈴木志織さんは「へにょっとした顔」の土器が好きと話していた。

 辻さんは「考古学というのは、昔の人の生活があったことを示すゴミ、つまり『遺物』を探すもの。例えば種子がたくさん見つかれば、当時の人が何を食べていたのかや、当時の環境も知ることができる。投票をきっかけに考古学のファンを増やしていきたい」期待を寄せる。

 開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。入場無料。投票は8月31日まで。

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