京都のギャラリーで「断捨離-人生の大掃除」展-黒いごみ袋モチーフに

梅澤さんの作品「予感」

梅澤さんの作品「予感」

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 富小路通にあるギャラリー「H2O」(京都市中京区富小路通三条上ル福長町、TEL 075-213-3783)で現在、「断捨離(だんしゃり)-人生の大掃除」展が開催されている。

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 梅澤豊さんの小立体、河井亜季さんの立体アニメーション、向井智香さんの映像インスタレーションを展示する。「断捨離」とは不要なもの断ち、捨て、ものへの執着から離れることで暮らしや自分、人生を整えていくというヨガの考えから来る言葉。同ギャラリーの小澤さんと話し合う中で決まったという。

 ギャラリー入り口で迎えるのは、銅と銀の合金で作られ、梅澤さんが「予感」と名付けたごみ袋。タイトルについて、梅澤さんは「使わなくなった携帯電話やパソコンから貴金属を回収すれば『都市鉱山』という言葉があるように資源となる。ある人にとればごみかもしれないが、違う人にとっては宝の山かもしれない。そうした意味で『予感』とした。『環境問題』『エコ』といった言葉でなく身近な存在で提示することができれば」と話す。

 壁に音とシンクロして光るごみ袋がディスプレーされたギャラリーでは、河野さんの立体アニメーション作品「brightest life」を上映する。主人公のごみ袋は食べ物や指輪などさまざまなものを詰め込むが、死に追いやられ、得てきたものも失う。しかし、最後には希望の種が芽吹き、力強い花を咲かせる。河野さんはこの作品に「A brightening life」とタイトルを付けた。「極限の状態で最後に希望の種を選んで花を咲かせた。『素晴らしき人生』だと思う」と河野さん。

 ギャラリー向かいの和室には、向井さんの映像インスタレーションを展示。河野さんの作品を使う。和室の壁には黒い画面が映し出され、その一部に「A brightening life」が見える。見える部分は染みの様に少しずつ形を変えていく。

 「タイミングは偶然だったが、今だからこそ考えてほしいテーマ。震災で多くの人が多くのものを失った。そして今、立て直そうとしている。希望はそこにあるというメッセージを作り手である私たちから発信していきたい」

 開館時間は12時~19時。月曜休廊。5月8日まで。

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