「京都吉兆」主人・徳岡邦夫さんの「花鳥風月みな料理なり」の刊行を記念したサイン会が9月18日、ジュンク堂京都店(京都市下京区四条富小路角、TEL 075-252-0101)で行われる。
徳岡さんの生い立ちから始まり、京都吉兆の料理を順序立てて解説する同書。出版元の学生社(東京都足立区)の児玉有平さんによると、「社員の一人が徳岡さんのホームページを見て、その生き方を見て面白いと思った」ことから出版企画が始まったという。
徳岡さんの生き方は、荒れた時期があるなど平坦でなかった。しかし「最終的に自らの決断で料理人の道を選び、祖父である湯木貞一氏から学んだ『伝統を守りつつも新しいものに挑戦する』ことを貫いてきた。そうした事があったからこそ現在の京都吉兆の料理があるのでは」とも。
同書のサブタイトルは「男の生きざま」。「徳岡さんも書いているが、今悩みを抱えている若い人にも読んでほしい」と話す。
サイン会の開催については、二つ返事で了解をもらったという。「普段は京都吉兆で会う事のない若い人などとも積極的にかかわりたいと思ったからでは」と児玉さん。徳岡さんは「料亭」という一段上からの視点の言葉を使わないという。「そうした人となりを、わずかな時間ながらサイン会で言葉を交わす中で知ってもらえれば」とも。
開催は15時から。同書購入客に参加券を配布する。