烏丸丸太町にある香老舗の松栄堂(京都市中京区烏丸通二条上ル東側、TEL 075-212-5591)で7月30日・31日、「親子で楽しむお線香づくり教室」が開催された。
夏休み恒例のイベントとして開く同イベントは今年で5回目。コンセプトは「親子で作ったお線香をお盆にお供えし、ご先祖さまと共に香りを楽しむ」。企画した企画広報部担当者は「親子で楽しめる夏休みの自由研究としても最適」と話す。
90分の講座のうち最初20分ほどは、線香を作る香房の製造工程を職人が案内し、線香の歴史や作り方を紹介。その後、教室では参加者が実際に線香づくりに挑戦。机に並んだ5つの原料「白壇(びゃくだん)」「丁子(ちょうじ)」「貝香・安息香(かいこう・あんそくこう)」「かっ香・竜脳(りゅうのう)」「沈香(じんこう)」を自由に調合し、それぞれ香りの異なるオリジナ線香を作る。
作り方は、すり鉢に原料を入れ、水を加えながら混ぜ、粘土状になった原料を粘土のように手でこねる。その粘土状の原料を筒状の手動機械に入れてハンドルを回し、ところてんのように線状に押し出す。この作業は親子2人の共同作業で行い、息を合わせて線香の長さをそろえる。さらに、くっつくかないよう段ボールに並べ、段ボールを重ねて1週間乾燥させれば線香ができ上がる。
1日3回行われた同教室は、2日間とも全教室が満員に。参加者からは「自分たちで作った香りで先祖を迎えられるのはありがたい」「お線香の大切さを知った」「いいにおい」などの感想が聞かれた。