![劇団「ヨーロッパ企画」が主催する短編映画祭「第6回ショートショートムービーフェスティバル」の「ヨーロッパ企画推薦枠予選会」が3月20日~22日、ウェブ上で開催される。写真=共通タイトル「ロック」発表の様子](https://images.keizai.biz/karasuma_keizai/headline/1268873453_photo.jpg)
劇団「ヨーロッパ企画」(京都市中京区)が主催する短編映画祭「第6回ショートショートムービーフェスティバル(SSMF)」の「ヨーロッパ企画推薦枠予選会」が3月20日~22日、ウェブ上で開催される。ウェブでの予選会は今回が初めて。
2004年から始まったSSMFは、同劇団メンバーのほか、俳優やミュージシャン、芸人、DJなどさまざまなジャンルで活躍する人たちが「にわか映画監督」となり参加、「5分以内の映像であること」「すべての作品が共通のタイトルであること」という規定のもと制作した作品でグランプリを目指す。
今回の共通タイトルは「ロック」。「第4回『黄金』にしても第5回『ゴ』にしても、いろいろなとらえ方があり、50本以上見たが同じものが全然なかった。ところが『ロック』と言えば、どうしたって音楽のロックで、ストレートに音楽のロックで撮れば勢いのあるものになるだろうし、例えば鍵のロックや岩のロックだったりしても、あえて『ずらしてきたな』というのが面白いような気がして『ロック』にした」と同劇団の俳優でSSMF運営委員長の中川晴樹さん。「第5回の共通タイトルを『ゴ』とダジャレで決めてしまったので、第6回はもう一回ダジャレで『ロック』かなと」とも。
今回、3月の大阪予選会、4月の東京予選会に先立ち、同劇団スタッフや交流のある若手演劇人、前回予選会で同劇団役者陣としては最下位だった本多力さんと土佐和成さんの作品を、同劇団ホームページ内特設サイトで公開し、投票による上位2作品が大阪予選会に進む。
ウェブ予選会に参加する同劇団のメンバーやスタッフは「ひとまず『ロック』を考えず、何が撮りたいかを考えたときに浮かんだのが『両親』。両親に起こった『ロック』な出来事をインタビュー形式で撮ることにした」(土佐さん)、「ロックと日常生活の融合を目指した作品。フェスティバルという非日常に生活感という日常で反抗する」(映像スタッフ・日比野碧さん)、「『ロック』という言葉の持つパワーが強く、いろいろひねって考えてもしっくりくるものがなかった。今回は自分の思う『ロック』というマインド、その『反骨心』をストレートに映画にする」(映像スタッフ・山口淳太さん)と、それぞれの「ロック」を作品に仕上げ予選に挑む。
さらに「今まで2人で一つの作品を作って参加してきたが、今回はコンビを解消し、生まれて初めて書いた脚本で『ロック』に挑む。結果が出るまでは期待と不安が交互にやってきて、ドキドキしっぱなし」(映像スタッフ・大谷典子さん)、「今まで酒井善史(同劇団俳優)を主演に撮ってきたが、今回ついに脱・酒井に踏み切り、自分が主演する。ここ2回は予選も通っていないので、これが最後のつもりという背水の陣で臨む。ロックが好きだけど、音痴でリズム感のない自分の経験を作品に投影したい」(本多さん)と予選へ向けた意気込みを語る。