創業290年を迎える日本茶の老舗「一保堂茶舗」(京都市中京区寺町二条上ル、TEL 075-211-3421)は2月1日、ホームページをリニューアルした。1997年のホームページ開設以来、10年を区切りにした大幅なリニューアルになる。
以前は、テキストベースのシンプルな構成の内容だったが、白と緑を基調とした新ホームページは「遊び心」をキーワードに、誰もが親しみやすいデザインにしたのが特徴。同店は江戸中期の享保年間から続く老舗だが、老舗特有の厳かさや重厚感を全面に出さないように意識したという。デザインを手掛けたマーブルの長井さんは「老舗の『ブランド力』をほのかに出しつつ、堅苦しくならないように『ちぎり絵』をイメージし、イラストなどを緩やかなラインに仕上げた」と話している。
新しい試みとして、「抹茶」「玉露」「煎茶」「ほうじ茶」のいれ方をアニメーションで説明したり、オンラインショップの充実を図った。ホームページは日本語バージョンと英語バージョンがあるが、英語で「お茶のいれ方」を説明したものは珍しいため、「海外からも反響が寄せられている」(同店)という。日本語バージョンの画面では「犬」が、英語バージョンの画面では「猫」がトップページに表示されるが、それぞれ関係者のペットがモデルとなっているというエピソードも。
リニューアルについて、同店広報の川越さんは「『お茶』の楽しみ方をこれからも伝えていきたい。老若男女、さまざまな人がホームページを通じて『お茶』の楽しみ方を見つけてもらえれば」と話している。今後もコンテンツを増やし、季節ごとに四季を感じられるデザインを盛り込む予定。