ウェスティン都ホテル京都(東山区三条蹴上)で1月18日、「京都・学生アントレプレナー大賞」の表彰式が行われた。
同賞は、「京都市地域プラットホーム事業」の一環として、学生起業家、起業意識を育てる場を設けることを狙いにしたもので、京都商工会議所、京都市、京都高度技術研究所が主催する。
応募総数は13点。昨年12月末までを期限に「大学コンソーシアム京都」加盟校から応募を募った。審査会では新規性、実現性、収益性、成長性、社会性などを選考基準に9組を選出後、1月13日に最終選考を行い、審査員へのプレゼンテーションで授賞案件を決定した。
大賞は、立命館大経営学部4年生、斉藤翔さんの「リビングや枕元における非常用持ち出し袋『防災クマさん』」。クマのぬいぐるみの中に、16種類の防災グッズが入っておりショルダーバッグにもできるというもの。既に会社を設立している斉藤さんは、同品の販売も行っている。斉藤さんは「実際にもう起業しており、利益も出している点が評価されたのでは。今後も新商品に取り組んでいく」と話している。
準賞は、同大政策科学部2年生、大亀靖治さんの「学生による学生のためのフリーマガジン『CREW』の発行、学生イベント開催、広告デザイン作成」と、同大経営学部4 年生、佐藤良太さんの「人材開発プログラムを用いたライセンスビジネス」が選ばれた。受賞した3者には今後、事業運営全般の継続的な支援が行われる。
表彰式に次いで、ドリコム(東京都渋谷区)の内藤裕紀社長が「京都から世界へ」をテーマに講演。同社は、京都商工会議所の「ビジネスモデル推進センター」の「第1回ビジネスプランコンテスト」初の認定企業で、同社長は、自身の事業家になるまでの半生を紹介し、若手起業家を激励した。
今回の賞について、京都商工会議所京都・ビジネスモデル推進センター坂口所長は「応募案件は全て非常にレベルが高く、起業を視野に入れられるものだった。起業家を目指す若手には、失敗を恐れず課題を見つけてどんどんチャレンジしてほしい」と話した。