京都の有識者や大学教授、市民で構成する「葵プロジェクト」(京都市北区)は10月27日、上賀茂神社(北区上賀茂本山)内にある庁屋で「葵(Afuhi)プロジェクト シンポジウム&コンサート」を開催する。
葵は「フタバ葵」のことで、ハート形の葉と葉の下に鈴形の小さな花を付けるのが特徴。かつては上賀茂神社境内に敷き詰めるように群生していたが、変化する環境の影響で減少傾向にある。葵プロジェクトは今年4月、フタバ葵が群生していた「葵の森」を再生するために正式に発足した市民団体で、近隣小学校でのフタバ葵育成の訪問教室やシンポジウムなどを開催し、「葵の森」の再生や今後のあり方を提案するための活動を行っている。
当日は13時から、4校の小学生が取り組んだ「フタバ葵再生」の発表と、日高青少年科学センター所長と門川京都市教育長と小学生との対話を行う。14時からは仏教大学教授の西岡さんによる基調講演のほか、総合地球環境学研究所副所長の秋道さん、京都大学名誉教授の藤原さん、わかさ生活社長の角谷さん、葵プロジェクト副代表の久保田さんをコーディネーターに迎え、「葵の森を再生すること」をテーマにシンポジウムを開催。
コンサートの開演は16時30分で、ミュージシャン・坂本美雨さん、シンガーソングライター・おおはた雄一さん、琴・和太鼓・津軽三味線など和楽器で演奏するグループ・ニッポンガールズの3組が登場する。
今後もシンポジウムやコンサートを開催する予定で、「将来的には大規模な環境イベントもやっていきたい」(同イベント)と話す。同イベント関係者は「神社には森があり、川が流れているなど、地球環境にとっても神社はとても大事な存在。『フタバ葵』の認知度が全国的に広まり、環境問題のシンボルマークとなれれば」と話している。
シンポジウムは入場無料。コンサートの入場料は3,000円。問い合わせは、葵プロジェクト事務局(TEL 075-781-0011)まで。