世界遺産の元離宮二条城（京都市中京区）で3月24日、「二条城桜まつり2017」が始まる。

　今年で16回目を迎える同イベント。今年は、大政奉還150周年の記念の年となる。主催は京都市。

　期間中、夜間の庭園やおよそ200本の桜のライトアップやプロジェクションマッピングを行う。東京駅のプロジェクションマッピングを制作したネイキッド（渋谷区）が空間演出を手掛けた。

　3月に修復を終えたばかりの東大手門や唐門で映像と音の演出を行うほか、「香雲亭（こううんてい）」では能を撮影した映像を池越しに映し出す。桜並木が続く「清流園」では、桜の木にプロジェクションマッピングとライトアップ演出を行う。

　ネイキッド代表村松亮太郎さんは「桜まつりの主役はあくまでも桜。日本人にとって特別な花であり、花見という文化もある。その延長上にある桜の楽しみ方を動的な演出で作り出した。最後の清流園では、桜の精霊の宴を見ながら人も宴で楽しめるようになっている」と話す。

　3月23日には、4月から村松さんが客員教授を務める大阪芸術大学の主催で、高校生向けの解説ツアーを実施。村松さんは、全体を通じた桜の精霊の物語や空間の使い方について説明。参加した平安女学院の藤田夢乃さんは「プロジェクションマッピングで地面に影があったり細かく動きがあったりして驚いた。クリエイターの方のお話を聞きながら実際に見られるのはとても勉強になる」、銅駝美術工芸でデザインを学んでいる美和菜月乃（なつの）さんは「いつもの授業とはちがって新鮮に感じた」と話していた。

　開催時間は18時～21時。入場料は、一般＝600円、中高生＝350円、小学生＝200円（以上、通常時）、一般400円、小中高生＝200円（以上、ライトアップ時）。和装の人は無料。4月16日まで。