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京都で「ドローン」サービス半年 官邸事件後は安全対策への理解も得られやすく

嵐山での撮影の様子

嵐山での撮影の様子

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 京都の印刷会社「グラフィック」(京都市右京区)がマルチコプター(ドローン)を使った空撮サービスを提供して約半年が経過した。

上空を飛行するドローン

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 印刷通販サービスを軸に、映像制作やウェブ制作事業を展開する同社。観光情報を発信するフリーペーパー「京都いいとこマップ」の運営も行う。空撮サービスは、同紙や同ウェブ版で経験を積んだ撮影スタッフが担当。東福寺、建仁寺などの重要文化財に指定された建造物を含む寺院や、ゴルフ場、工場など約20件の撮影を行った。

 同サービスでは昨年10月に開始。マルチコプター「phantom2(ファントム)」を使い、固定カメラでは難しい奥行きのある俯瞰(ふかん)の構図や、上下の動きのある動画を撮影する。京都市内の場合、ロケハン費用込みで8万3,000円から請け負う。

 ドローン運用は「安全を最優先で行う」という同社。万が一に備えて空撮保険に加入するほか、撮影は所有者に許可を得て人の少ない早朝に実施。建物や人物の真上を横断させず、操縦者が常に安全な距離を維持して飛行させる。現場の電波状況や、バッテリーが50%を目安にこまめに取り換えるなどして細心の注意を払っている。ドローンは風に弱いため、撮影直前でも操縦者が無理だと判断すれば飛ばさないこともある。こうした安全性を優先したルールは打ち合わせ時に依頼者に事前に説明し、理解を得られなければ断る場合もあるが、首相官邸の屋上にドローンが落下した事件の後は、安全対策の必要性への理解が得られやすくなったという。

 「今まで高価だった空撮が身近になり、スケール感を情報として伝える場合など、今までと違った魅力を伝えるにはドローンが便利だが、あくまでも手段の一つ。他の手法と組み合わせて魅力あるコンテンツ制作をしていきたい。ドローンに関しては今後、法整備なども含めて安全に利用できるような環境が整っていけば」と同社デジタルメディア部撮影課の名古修さんは期待を寄せつつ自らの安全管理も余念がない。

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