「元・立誠小学校特設シアター」(京都市中京区備前島町)で7月29日、映画「立候補」の監督、藤原利充さんとプロデューサーの木野内哲也さんが舞台あいさつを行った。
政治活動家で得票率が低いため一般に「泡沫(ほうまつ)候補」と呼ばれるマック赤坂さんや外山恒一さん、羽柴秀吉さんらを、2011年に行われた大阪府知事選を中心に追った同作。作中では、300万の供託金を払い一定の得票数を得られない場合は没収されるなどの選挙制度を紹介。東京で試写会を行ったところ大きな反響となり、京都のほか大阪や名古屋、福岡での上映も決まった。
登壇した藤岡監督は「何かに立候補するきっかけにしてもらいたい」とコメント。「これまで高い評価を得てきたドキュメントと同じ手法を使ったものの、出来が良くなかったので全て作り直した」と木野内プロデューサーと制作の裏側を明かした。午後の回の舞台あいさつでは参議院議員選挙で落選した「京都のマイケルジャクソン」こと打出党の新藤伸夫さんも登場。「マックさんのやり方は次回の選挙の参考にどうでしょう」と尋ねられ、「いや、また違うかなあ」と苦笑しつつも、オリジナルソング「我が君は」を披露して観客を沸かせた。
舞台あいさつに参加した50代の男性は「マックさんのように、人に何と言われようとチャレンジをしていくのは本当に勇気がいること。将来を捨てないと強くなれないという思いを新たにした。ぜひ同世代の人にも見てほしいと思う」と話していた。