![時計回りに「ミネストローネ」「そら豆」「パンプキン」スープ](https://images.keizai.biz/karasuma_keizai/headline/1369386863_photo.jpg)
京都水族館(京都市下京区観喜寺町)で6月1日から始まる京都と世界カエルの展示に合わせ、館内の「山紫水明カフェ」で「カエルの卵風スープ」の提供が始まる。スープは「ミネストローネ」と「パンプキン」「そら豆のスープ」の3種類(各400円)。
スープとは別の容器で提供されるカエルの卵らしきものの正体は、水を含むとデンプンの膜を張るバジルの種(バジルシード)。タピオカを使ったメニューも検討したところ「ありきたり過ぎる」と没になったが、これは「色も形もカエルの卵にそっくり」と飼育スタッフの「お墨付き」だ。バジルシードはツルンとした食感と、かんだときのプチプチとした感触が楽しむことができ、スープに加えると、かすかなバジルの香りがスープのアクセントとなる。
当初は、バジルシードを入れたアイスクリームやパフェなどのスイーツを検討していたが、3種類のカエルが、水たまりに卵を産むという飼育員のアドバイスから、水たまりに見立ててスープを作ることに決定した。
見た目へのこだわりは「卵」だけではない。マダガスカルに生息する「サビトマトガエル」に合わせた濃い赤色のミネストローネ、南米の黄色に黒の斑点が特徴の「キオビヤドクガエル」の黄色に似せたパンプキン、オーストラリアの「イエアメガエル」のうす黄緑を目指したそら豆のスープとそれぞれのカエルの色に近付けるよう牛乳の分量を増やすなどの工夫も。
「見た目に反して「おいしい」と言ってもらいたいとスタッフが試作を重ねて開発したメニュー。スープを話題に楽しんでもらうだけでなく、モチーフになったカエルはどんな生態なのかな、と興味を持ってもらえたら」と同館広報担当の久保田敦さん。