京都の着物スタイリングを手掛ける京香織(京都市上京区築山南半町、TEL 075-432-5505)は12月13日、ニューヨークの「The Lowell Hotel」でチョコと京野菜で染めた着物ショーを開く。
チョコレートと京野菜で染めた着物は、ニューヨーク発のチョコレート専門店「Marie Belle KYOTO(マリベルキョウト)」(中京区)と同社のコラボ第2弾となる。同店のオープン時もチョコレートを加えた染料を使った着物を手掛け話題を集めた。今回はチョコレートに、フリーズドライの九条ネギを水で戻した液を加えた染料を使う。実際に板の上で型染めを行う「板場友禅」の技法を実演で紹介するほか、来場者にも歌舞伎の衣装などの着付けを行う。このほか舞妓(まいこ)の帯に使う生地を使ったiPad用カバーなども紹介する予定。
「国内だと、職人の仕事は時給にすれば200円程度にしかならないというのが現状。だからと言って、毎日着物を着られる余裕のある人がどれだけいるだろうか」と同社の「キモノスタイリスト」の冨田伸明さん。海外に目を向け、着物の生地を使った商品を精力的に紹介する。着物のショーも、こうした中の一環だ。「iPadカバーなどはフランスや中国からとても引き合いが多く、今後は販路拡大に注力していきたい。本物の良さを伝えることで受注につながれば職人の仕事も確保されるはず」とも。「逆輸入の形で日本でも着物とその文化への再評価につながれば」と期待を寄せる。