使い終わった教科書の売買を仲介と大学周辺にある店舗のクーポンを掲載するウェブサイト「大学タウン」が9月20日、京都大学、同志社大学、立命館大学の3校の学生を対象にサービスを始めた。サイトを立ち上げたのは神戸大学を休学中の中博司さん。
2009年に「えこてき」として立ち上げた同サイト。教科書を売りたい学生は希望する価格や本の状態を提示し、買いたい人は一覧から申し込みを行う。売り手と買い手がメールフォームを通じて相談を行い取引するシステム。サイトでは直接の手渡しを推奨する。「トラブル防止だけでなく、レジュメや『あの先生は出席が厳しい』などの情報交換もでき、自然と先輩と後輩のつながりが深くなる」と中さん。これまでに東京の7キャンパスでも運用を行っており、これまでに約500冊の仲介を行ったという。
大学の教科書はそろえると高額になり、試験が終わると使わなくなる場合も多い。そうした状況に「もったいない」と感じたことが立ち上げのきっかけだったという。学内でテキストを流通させる方法はないだろうかと友人と話し合い、たどり着いたのがウェブを使う方法。一からHTMLを学び、ウェブページを作った。「そうしていると周囲から『手伝いたい』といろいろな人に声を掛けてもらった」と中さん。
今後は、家具の取引も行えたり、取引できるキャンパスを増やしたりするほか、情報交換できるSNS、中さんが出会った『中学3年生のきらきらした目を持つ人』との対話のコンテンツを増やす予定だという。