井上漬物店(京都市下京区松原通油小路東入、TEL 075-351-1451)が、天の川をイメージしたウリの浅漬けの販売が始まった。
京都で親子6代にわたり店を構える同店。京漬物にこだわって製造・販売している。30日より店頭に並んだ夏季限定商品は、星型のカボチャが目立つ。以前、ゆず大根を使った当たりつき商品の「当たり」が星型の素材だった。星型の素材のアイデアをほかに使えないか考えていたところ、「これから旬のウリにカボチャの星を添えると七夕らしくきれいなる」と考え商品化した。「カボチャの色を落とさないように漬けるのが難しい」と同店の井上富成さん。そのためウリとカボチャは別に漬ける。それによりウリの独特の歯応えがしっかり味わえるという。
京都の昔からの製法にこだわる井上富成さん。「京都はお公家さんの文化。お漬物も単に食べるだけでなく、切り方、盛り方、香り、感触など五感で楽しんできた。そうした中でお客さんに喜んでもらえるようやってきた」と話す。そのため、野菜や塩は厳選する。「野菜はその時に一番おいしい産地の一級品を選ぶ。形が良く、傷の無いものは漬かり方にむらが無くおいしい」という。塩は天然のものを使用。コストはかかるが、「そうやって作ったものが本物の『京もの』といえるのでは」とも。
長男の柾典さんは1年ほど前から通信販売を始めた。「難しいことが多くまだこれから」としながらも、「日々の食卓に季節を感じられる商品を届けていきたい」と今後について意気込みを語る。
通販価格は360円。同品の販売は7月7日まで。営業時間は10時30分~19時。日曜・祝日定休。