京都芸術センター(京都市中京区室町通蛸薬師下る)で6月24日、「一調二機三声」と題した素謡の会「『敦盛』-修羅の幽玄-」が開催される。
素謡とは、能の面や装束を用いず、はやしや舞も省き、能の脚本におけるせりふや歌謡である「謡」の部分のみの形態をいう。同センターのアートコーディネーターの福島尚子さんは「能を見ていると演者の所作や装束の美しさに目が行きがちだが、素謡では謡そのものの言葉の美しさやリズムの良さを、より味わえる」という。
初心者にもわかりやすいように工夫を施す同企画。謡の前に能楽師が解説を行い、「敦盛」のあらすじのほかに時代背景や歴史について触れる。「この解説で作品に対する取っかかりをつかんでもらえれば」と福島さん。仕事を終えてからでも参加しやすい開演時間としたほか、初心者にも鑑賞しやすいようチケット料金も映画と同じ1,800円に設定した。
今年で6年目を迎える素謡の会だが、女性を中心にファンを増やしているという。「今回の会をきっかけに次もまた見たいと思ってもらえれば」と福島さん。
開演は19時。料金は、前売り券=1,500円、当日券=1,800円。「一調二機三声」は全7回公演。次回開催は8月を予定する。