西陣織製品の製造・販売などを手掛け、婦人服・婦人洋装小物の自社ブランド「AKIHIKO IZUKURA」を展開する「ひなや」(京都市上京区安楽小路町)は4月8日から、中国・上海の梅龍鎮伊勢丹百貨店に2週間の期間限定で売り場を開設した。
同社は今年から中国の販路開拓に挑戦しており、今回の販売はその第1弾となった。販売した商品は、日本円で6,000円~3万円のスカーフとストール。同社のスカーフ、ストールはシルクを主要素材とし、自社で草木染めをした糸を織り上げるという工程をすべて社内で行っている。中国での販売にあたり「IZUKURA-MADE IN KYOTO」をキャッチフレーズに掲げ、同社の物作りの伝統と独自性をアピールした。
4月8日・9日の2日間、自ら売り場に立ち接客販売を行った同社の伊豆蔵直人社長は「手応えは当初の予想以上だった。上海のお客さまの消費意欲は旺盛なうえ、新しいものや未知なものに対する受け止め方がポジティブ。いったん認められたものは着実に売れていく素地があると実感した」と話す。
売れ筋は6,000円~1万円で、サーモンピンクや赤紫系など明るく華やかな色に人気が集まったという。
伊豆蔵社長は「日本製の商品に対する期待は大きいと感じた。だからこそ、重要なのはものの販売だけでなく、ブランド自体を売り込んでいくことだとだと考えている。今後は、京都発という価値をさらに明確に打ち出せる展開を目指す」と意欲をみせる。