株式会社GK京都(京都府京都市 代表取締役社長 麻田風児)は、京都染型協同組合(京都市中京区 理事長 谷口尚之)が主催する、「染型の進化と拡がり 近代~未来へ」展において、企画・展示コンセプト立案をはじめ、展示スペース・ディスプレーや広報ツールのデザイン、運営サポートまで展覧会のデザイン・プロデュースを担当させていただいています。
■開催期間
令和7年3月14日(金)~3月16日(日) 午前10時~午後5時
(最終日は午後4時まで(最終入場は午後3時45分))
会場 京都市勧業館みやこめっせ地下1階 日図デザイン博物館
入場 無料
■展覧会の背景と企画意図
本展覧会は、昭和初期から平成にかけて京友禅の染型職人として活躍した立木茂さん(1932-2020年)が残された1万枚以上の手彫り染型紙や型彫りの道具、図案、小紋帳、刷見本など貴重な資料が京都染型協同組合に寄贈されたことから企画が始まりました。
着物の大量生産を可能にした背景には、化学染料の輸入にともない写し糊が考案されたことと、型紙を彫り、染型を作った職人たちの存在があります。今回、立木氏の技と歴史の品々を、京都染型協同組合のこれまでの歩み~未来に向けた取組による多彩な作品とともに、特別公開いたします。
また、GK京都は、自主研究活動として参画する新工芸研究会(https://www.shinkogei-kyoto.com/)とのご縁から京都染型協同組合のご相談に応じて、展覧会のコンセプト設計から展示ディスプレー、広報ツールなど、一貫したトータルデザインアプローチを手がけています。来場者にとって魅力的で印象に残る京染型の体験を提供することを目指しています。
本展では、立木氏が彫られた美しい染型紙はもちろん、その秀逸な文様を現代に展開した作品を展示。
さらに職人の仕事の実演や体験を通して、京都染型協同組合の卓越した技術や伝統工芸の魅力、現代の京染型が持つ多様な展開と活動の広がりを身近に感じていただける機会を提供いたします。ぜひご覧ください。
■展示空間
展示デザインは、本展覧会開催のきっかけとなった「立木茂コレクション」を導入展示とし、立木茂コレクションの「データアーカイブを利活用した現代の職人とのコラボ作品」、京都染型協同組合の「 職人の技術紹介と体験」、「未来に向かって進化を続ける現代の仕事」という4つのテーマで構成しています。
「立木茂コレクション」染型展示では、手彫り染型の繊細な彫りの魅力を伝えるため、美しい照明演出を施したオリジナル展示台を採用し、時代を超える文様美と展示作品の関連性、職人の技術と粋が感じられる、来場者が直感的に理解できる展示を目指しています。
■展示内容
(1)染型職人の手業と歴史(立木茂コレクションより)
立木氏が残した、1万枚以上の手彫り染型や小紋帳、刷見本、道具類、図案のスケッチなどの貴重な資料は、昭和初期から平成にかけての立木氏の歩みとともに戦前・戦中・戦後の染型職人たちの技と歴史を物語るものです。今回、厳選した品物を特別に公開いたします。
(2)染型デジタルアーカイブの紹介
立木氏の数々の作品を、未来に残すべき価値ある文様として保存するため、京都染型協同組合では、選定した型紙を高精細にデジタル化しています。現在726種類のデータがアーカイブされ、データベースとして管理されています。このデータベースは、会場で自由に検索・閲覧していただくことが可能です。
(3)職人の技術
伝統的な染型の技術である「型彫り」と現在行われているPCを用いた「デジタルトレース」の実演を行うとともに、京都染型協同組合がこれまでに制作した秀逸な作品を展示し、職人たちの技術と粋を感じていただけます。さらに、子どもたちに「染型を使った染色体験」をしていただけるコーナーを設けています。
(4)京都染型の未来への可能性
京都染型協同組合は、伝統を守りながらも染型を進化させるため、デジタルを活用した積極的な研究の実施や、新しい素材やテクノロジーの導入、新しいコンテンツへの挑戦など、未来への可能性を追求し続けています。これら取組の一環として、現代の京都染型の多様な展開や幅広い活動を、実際の作品を通じてご覧いただけます。
■展覧会の世界観を伝えるビジュアル・制作物
ポスター、フライヤー、DMカードのデザインは、「立木コレクション」より代表的な文様の染型を選定し、型紙の柿渋色や質感をイメージしたビジュアルを制作、同様のデジタル化された文様データから木製カップにレーザー加工を施した作品と組み合わせ構成することで、「染型の進化と拡がり」を表現したビジュアルデザインとしています。
■展示会全体の企画・運営サポート
スムーズな展覧会運営のため、事前準備から当日の進行管理まで、関係各所と緊密に連携。来場者と出展者の双方にとって充実した場となるよう、クライアントのニーズに寄り添いながら、最適なクリエイティブを提供し、京都染型協同組合の活動の魅力を最大限に引き出します。
主催 京都染型協同組合
共催 (地独)京都市産業技術研究所
後援 京都府、京都市、京友禅協同組合連合会
デザイン・プロデュース GK Kyoto
株式会社GK京都
ともに考え、ともに未来をつくる「羅針盤型デザインファーム」
GK京都は広義においてのデザインの力で、クライアントや社会の課題に対して羅針盤となれるデザインファームを目指しています。
構想段階では、思考過程や発想を可視化しながらクライアントと共に考えを深め、共感を呼ぶ未来をイマジネーション豊かに描くことで、目指すものを明確化し、実現に向けてのエネルギーを引き出します。
実装段階では、デザインの多岐にわたる専門性と様々な業界経験、そして、それらエッセンスの自在な組み合わせによるデザインマネジメント力を駆使。複合的なデザイン解を、シンプルで調和のとれた力強いものに着地させます。1972年設立。
URL: https://www.gk-kyoto.com
ポスター
フライヤー
DMカード