オムロン株式会社(本社: 京都市下京区、代表取締役社長 CEO: 辻永順太)は、2025年10月、長期ビジョン「Shaping the Future 2030(略称:SF2030)」で掲げる社会的課題の1つ「カーボンニュートラルの実現」を達成するため、新たな研究開発拠点「パワーエレクトロニクスセンタ(仮)」を京都府向日市にある桂川事業所内に開設します。パワーエレクトロニクス領域に対しては、本拠点の設立をはじめ、今年度からの3年間で約50億円を追加投資するほか、100名規模のエンジニアを採用することで、技術開発力の向上による事業成長図ります。そして、2030年には、関連事業において2,000億円の売上達成を目指します。
パワーエレクトロニクスセンタ(仮)を開設予定の桂川事業所
オムロンは、自社のコア技術を“センシング&コントロール+Think”と称し、現場から必要な情報を取り出す“Sensing”技術とこの情報をもとに現場にソリューションを提供する“Control”技術、これらに人工知能(AI)など、人の知恵や知見を機械に取り込む“+Think”の技術を組み合わせることで、社会課題を解決するソリューションを世に送り出してきました。このコア技術を社会のニーズに合わせて強化できるよう、2024年4月に始動した構造改革プログラム「NEXT2025」の一環として、注力技術領域の再構築に取り組んでいます。
その注力技術の一つとして、オムロンは、カーボンニュートラルを実現する上で各事業を横断するコア技術となる、パワーエレクトロニクスに注力することといたしました。具体的には、太陽光発電に使うパワーコンディショナーや蓄電池システム(社会システム事業)、工場の自動化で重要となる電源やサーボドライブ(制御機器事業)など、様々な成長事業を支える領域のコア技術として強化していきます。
新設する「パワーエレクトロニクスセンタ(仮)」では、パワーエレクトロニクス機器の小型化・高効率化に寄与する次世代デバイスの活用や再生可能エネルギー普及のためのエネルギー制御技術の開発について、「研究開発」から社会実装のための「商品開発」までを一気通貫、かつ、事業横断で行います。
この新拠点をパワーエレクトロニクスに関するグループ全体のCoE(Center of Excellence)として機能させることで、 オムロンは、事業成長を果たし、長期ビジョンSF2030で掲げる「カーボンニュートラルの実現」に貢献してまいります。