リゾート運営を手掛ける星野リゾート(長野県軽井沢町)は12月12日、嵐山に「星のや京都」(京都市西京区嵐山元録山町、TEL 075-871-0001)を開業した。
同社は、2007年に旧経営者が亡くなってから休業業態にあった老舗旅館「嵐峡館」を「水辺の私邸」をテーマに、「既存の日本建築の建物を生かしながら、京都の職人技とモダンな趣向を融合させた、日本を感じつつも堅苦しくないリラックスできる空間」(同旅館総支配人の菊池さん)へとリノベーションしたもの。
「非日常の世界へのこだわり、世界を意識した世界基準のサービスの提供、そして和にこだわるという星のやブランドのコンセプト展開のなかで、別荘のような居心地よさと非日常感を同時に体験していただける場所を目指す」と同社の星野佳路社長。
「素晴らしい自然に囲まれた文化の総本山とも言うべき京都で、滞在を通して地域の魅力を感じていただける場所となって初めて本物のリゾートになれるのだと思う。船での移動を始め日常を離れる工夫を凝らし、世界水準では当たり前になっている高い水準のサービスを取り入れることは日本旅館の評価向上にもつながる」(同社長)とも。
客室数は25室で、客室タイプは8タイプ。近年需要が増えている「おひとり様のぜいたくな旅館滞在」需要にも応える定員1人の部屋も用意する。部屋ごとにしつらえは異なるが、「『和室の再発見』をテーマに、和室の美しさを感じられる目線、自由に移動できる家具など随所に工夫を施している」(菊池さん)。
同旅館ではかいわいの事業者との提携によるエクスカーションプランも準備する。