「観○光(かんひかり)」実行委員会(京都市下京区)は10月27日から、世界遺産である清水寺・経堂(東山区)と元離宮二条城・二之丸御御殿台所(中京区)で大型アート博覧会「『観○光』EXPO2009 第1回 2009年秋 序破急その一【序】」を開催する。
同実行委員会は、委員長を務める画家・中堀慎治さんを中心に、漫画家のしりあがり寿さん、フランスからの招聘(しょうへい)アーティストであるアンドッシュ・プローデルさんなど、国内外のアーティスト19人から成る。
「さまざまな分野で活躍するアーティストの作品は、特定の場所に足を運ばなければ出会うことが難しく、もともと関心のある人以外には触れてもらうことが難しい」(同実行委員会)という日本の美術シーンの現状に危機感を持った同実行委員会メンバーが、美術に縁の薄い人にも「見て感じ、考えてもらう場を作りたい」と同展の開催を決めた。
同展は、全3回を予定した「実験的展覧会」の第1回目。「日本の未来に危機感を共有しより良い日本の未来を模索する場を、美術を通して一般の人に届けたいという、ジャンルや地域を超えたアーティストたちの挑戦」だという。
歴史的な場所で日本の未来への表現の可能性を探り、時間軸の中に作品を見立てる「時空の見立て」という共通テーマの下、約100点の作品出品を予定、観客動員は7万人を想定している。
実行委員会の奥田圭太さんは「さまざまな分野のアーティストが一堂に会していて、普段アートに触れることがない人にもきっとお気に入りに出会ってもらえるはず。構えることなく気軽に足を運んでほしい。この展覧会をきっかけに、アートをもっと身近なものに感じていただけたら」と話す。
清水寺の開催期間は今月27日~11月5日、開催時間は9時30分~16時30分、入場無料。二条城開催期間は11月6日~15日、開催時間は9時~16時45分、入場無料(二条城入場料600円は別途必要)。