劇団・ユリイカ百貨店(京都市北区)は4月25日より、アトリエ劇研(左京区下鴨塚本町)で劇場公演「Chocolate horse」を行う。
ユリイカ百貨店は、2001年に同劇団代表・たみおさんを中心に結成された演劇プロデュース集団。劇団へと活動形態を変えた後、2005年4月に再びプロデュース集団となった。演劇をより親しみやすい芸術として提示するため、カフェなど劇場以外の空間での公演にも意欲的に取り組み、「仕事帰りに寄りたい芝居」として定評があるという。
劇場公演としては約2年半ぶり8回目となる同作は、田中遊さん(「正直者の会」所属)・山口吉右衛門さん(「劇団飛び道具」所属)・駒田大輔さん・尾崎しのぶさん・友井田亮さんら5人のキャストに加え、京都在住の外国人ダニー・ドニー・クラークさんとリンゼイ・エリン・ジュニュさんの2人を俳優として起用。国・人種を飛び越え、舞台ならではの視覚効果と生身の人間の存在感で、臨場感のある「ファンタジー作品」を作り出す。
前作まで、舞台美術と音楽の選曲は女性スタッフが行っていたため、「かわいらしい面が目立つ雰囲気だった」(同劇団制作担当・本郷麻衣さん)が、同作は「男の話」を作るためにあえて男性スタッフにプランニングを依頼。その結果「これまでのユリイカ百貨店のイメージは引き継ぎながらも、いつもと少し違った空間になっている」(同)という。
脚本・演出を手がけるたみおさんは「以前から、一度芝居で恋愛風景をやってみたいと願っていた。3人の男たちが恋と格闘して泣き笑いするさま。少年や青年の恥じらいや甘酸っぱさというものよりも、体当たりでぶつかり顔面から砕け散るような情けない姿。偶然と幸運が重なって今回のキャストと出会い、『これこそ絶好のチャンスなのではないか』と、恋にジタバタする男たちを描くことにした」と同作への思いを話す。
女性のたみおさんにとって、「ある意味『謎の忍者屋敷』である男心」を描くことにチャレンジしたという同作は「父と子」の物語。たみおさんは「あくまで理想。もしも私が男だったら…というファンタジー」と話す。
開演時間は、25日・28日=19時30分~、26日・27日=15時~・19時~、29日=14時~。チケットは、一般前売り=2,500円(当日=2,800円)、学生前売り=2,000円(当日=2,800円)、高校生以下前売り・当日=1,000円。