ホテル「ASAI(アサイ)京都四条」(京都市下京区松原通烏丸東入俊成町)が6月1日、開業した。
タイの「デュシット・インターナショナル」が運営を手がける同施設。建物は地上5階、地下1階で延べ床面積は約3100平方メートル。客室は14~20平方メートルの4種類で全114室部屋。灯籠をイメージした明かりや、畳の小上がりにベッドを設けるなど和の要素を取り入れたコンパクトな客室が特徴。宿泊料金は1人1泊=1万3,552円~。
1階には「タイのストリートフードを京都で味わう」がコンセプトのレストランバー「ソイ・ギャン」では、カレーを中心としたタイのストリートフードやオリジナルカクテルを提供する。
ホテル名の「ASAI」はタイ語で「地元の人と共に生きる」を意味し、旅行者が地元の人と交流できる場所を目指す。5月に地元住民らを招いたオープンハウス企画を行ったところ、好評を得たという。
ホテルのスタッフは、昔からの洋食店や入りにくそうなバーなどの飲食店をはじめ、ホテル近くの佛光寺で朝の読経、扇や組みひもを作れる店などを紹介できるように研修を積んだという。ホテルでもカジュアルな茶道の体験や、京唐紙作り、アートを取り入れたコミュニケーションワークショップも用意する。
デュシット社の創業者の孫で同社社長のシラデジ・ドナバニックさんは「日本でのホテルの開業出店は、祖母が70年前にタイで最初のホテルを開業した時からの夢だった。9月には京都に2軒目を開業するが大きな節目であり感慨深い」と話す。
同ホテルでは今後、和束町で茶畑を運営してオーガニックの茶葉を製造・販売、大原で野菜を栽培してレストランで提供するなどの展開事業も展開していく方針という。