京都の伝統芸能サークルOBと青森県今別町の大川平(おおかわだい)をつなぐライブ配信イベント「おおかわだい好き大作戦」が10月15日、行われた。
立命館大学の和太鼓サークル「和太鼓ドン」はおよそ20年にわたり青森県の今別町の大川平(おおかわだい)の祭り「荒馬(あらま)まつり」に参加。人口減少率の高い大川平地域だが、祭りの時期は踊りに魅了された学生らが100人規模で訪れ、住民と学生が一体となって祭りを作ってきた。
しかし祭りはコロナの影響で2年続けて中止となり、緊急事態宣言の発出で現地に行くことも難しく、新しく入った学生は祭りを知らないまま踊りの練習をしていることもあり、大川平との絆を閉ざさないようにと企画した。同サークルOBの黒坂周吾さんが祭りの保存会のメンバーに出演を依頼。フェイスブックで配信し、ユーチューブでアーカイブを残している。
この日は黒坂さんのほかに、同サークル出身のふうかさんと名古屋大学の伝統芸能サークル「音舞(おんぶ)」出身のセシルさんが出演した。2人とも祭りの期間は休みが取れる会社を選んだほどの祭り好きという。大川平からは、美鈴さんと明日香さんが出演。地元で作られる「カボチャもち」を食べながら登場。「おいしいよ、食べさせてやりたいね」と笑わせた。
この日の放送では、今別町や荒馬おどりの紹介を行った後「保存会の人と踊ると自分がとても上手になった気がする」という「あるある」話などで盛り上がった。美鈴さんが200人分近い料理を学生と用意している話になると黒坂さんは「地元のお母さんたちと一緒に台所の光景がすごく好き」と振り返る。
20年後の大川平どんな風になっている?という問いにふうかさんは「大川平が大好きな気持ちは変わらない。20年経って『あのころは学生だったよ』と言いたい」、美鈴さんは「あんたたちの子も連れておいで。自分たちの孫と一緒に面倒みたいね」とにっこり。最後には互いに「久しぶりに顔が見られてうれしいな。帰りたい思いが募るばかり」「早く帰ってきて」「大川平にはおいしいものがたくさんあるからコロナが落ち着いたらいつでもおいで」と言い交し、「へばなー」「へばー」(さようならの意味)と別れを惜しんでいた。
次回の配信は11月14日を予定する。