NTT西日本京都支店(京都市中京区)で5月13日、「京おどり」を体験できるVRコンテンツの発表会が行われた。
「京おどり」は京都の五花街の一つ・宮川町の芸妓や舞妓(まいこ)が稽古の成果を披露する晴れの舞台。コロナ禍で、昨年は中止した。今年は入場者数の制限をするなどの感染対策を講じながら行った。
VRコンテンツは、NTT都市開発が2020年12月に元新道小学校跡地の活用と隣接する宮川町歌舞練場(東山区)建て替え事業者に選定されたことで宮川町と縁ができたことを契機に、NTT西日本やNTTスマートコネクトと共同で取り組みを進めた。
利用者はスマホやタブレットで見たいアングルを選んで移動でき、より没入感のある映像が体験ができる。天井からなど実際の舞台では見ることのできないアングルも体験できる。VRゴーグルを着用すると、映像がより立体的になるという。映像は通し稽古の際に撮影されたもので、正面や左右、天井からのカメラ4台が使われた。
この日のデモでは、京おどりの舞台にも立った宮川町の舞妓さんがデモを体験。アングルを切り替えながら楽しんでいた。
宮川町の駒井文惠組合長は「こうした取り組みは初めて。初めて見る人が実際に、宮川町へ足を運ぶきっかけになるのではないか」と映像コンテンツに期待を寄せる。
NTT都市開発の中村高士さんは「今後も宮川町との取り組みを進め、伝統文化の継承や発展に寄与したい」と話す。
コンテンツは専用アプリ「REALIVE360」をダウンロードし、チケットを購入することで期間中何回でも見ることができる。
配信期間は5月28日~8月29日。VR視聴チケット=3,000円。別途システム利用料(220円)が必要。