Social Kitchen(京都市上京区相国寺門前町)で11月15日、展示とパフォーマンスで構成される「Powerless point_身体のためのフィールドワーク」が行われた。
美術家の高杉静代さんとダンサーのKERUKOさんの同企画。この日はKERUKOさんが作品を用いたパフォーマンスを披露。天井から下げられたドローイングや針金で作られた作品、床に展示していたラバーの作品に脚に引っ掛けたり首に掛けたりして身に付けていった。
KERUKOさんはパフォーマンスの後、「私は踊っているとき体の外側に線が出ているイメージがあるが、作品が動きを見えやすくしてくれた気がする。踊るときは作品が持つパワー以上に、動きを足したり誇張したりしないよう気を付けていた」と感想や、制作の裏側を明かした。
高杉さんは「作品に触ってはいけないと言うアーティストもいるけど、私はそうした権威的なパワーを手放して、なおも残るものが本当のパワーだと思う。KERUKOさんは空間にある、よりコアなものを動きにできる人だからこそ一緒にできたと思う」とパフォーマンスを振り返っていた。
来場者からは「作品をいいとか悪いとかの評価をしないところがいい」といったパフォーマンスの感想も寄せられていた。最後に来場者が実際に作品に触れたり、身に付けて写真を撮ったり、2人と交流するなどして楽しんだ。