ソリューションエムズ(京都市中京区)が開発し貸し出している「宿泊税支払機」が現在、京都市内のホテルで運用されている。
京都市の条例で宿泊税の徴収が始まった昨年10月に貸し出しを開始。同機は、宿泊税の現地徴収を行う施設で、宿泊税の説明や金銭の授受などのフロントスタッフの負担軽減やキャンセル時などに柔軟な対応を可能にすることを狙って開発された。
お金を入れて該当する金額のボタンを押すと、額面の領収書が出てくる仕組み。京都市の条例に沿った文言が英語・日本語・中国語で表記される。フロントに置いても雰囲気を損ねず、かつ市の施策らしい「まじめさ」が感じられるようなデザインを目指したという。
機器のレンタルは1台あたり当たり月額1万8,144円。現在は京都市内22施設で運用されている。同社取締役の中嶋崇人さんは、「日本人の場合は宿泊税の認知が高く説明の手間が少ないことから、海外からの旅行者の利用が多く、中小の規模で人手も少ない施設の需要が見込める、といった傾向も見えてきた」と話す。
中嶋さんは「その一方で、大規模なチェーン店や、北海道からの問い合わせなど、引き合いも増えている。経理的にもお金が交じらないことや、宿泊者にとっても領収書が1枚ずつ出て、宿泊料金と別に支払いが発生する抵抗感も減らせる。今後もニーズが出てくるのではないか」と話す。
同社では大阪市や東京都用のものも用意している。