京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)で9月15日、「出張編集部」が行われた。
東京に集中する漫画編集者がブースを出すことで、漫画家の志望者が自作の原稿を見てもらえる同企画。今回は西日本最大規模の60編集部がブースを出した。
事前申し込みの段階で約350人がエントリー。当日は飛び込み参加も含めた志望者が、編集者から漫画の表現や絵についてアドバイスを受けていた。
この日、原稿を持って参加した大野朋花さんは、昨年、愛読誌のヤングキング編集部(少年画報社)に持ち込み、その後も原稿を描き続けた。今年、新作を同誌の漫画賞に応募し、最終選考まで進んだ。現在、アシスタントとして年内に上京することが決まり、プロに近づく一歩を踏み出す。
大野さんは「京まふの出張編集部は、昨年の初めて持ち込みをして、厳しいアドバイスと名刺をもらった思い入れのあるイベント。すごい人はたくさんいるが、自分の漫画が描けるように頑張りたい」と意気込む。
同誌編集長の筆谷芳行さんは「作品に熱狂的なファンが100人いても出版社は赤字になってしまうので、プロは大勢から支持される漫画を描けないといけない。持ち込みをする人は『運よくプロになってもいいかな』ではなく、『プロになる』という覚悟を持ってきてほしい」とアドバイスする。