千本出水近くにある日蓮(にちれん)宗長壽山 本昌寺(京都市上京区出水通六軒町西入七番町)で10月1日、「本昌寺フェスタ御会式お火焚き祭」が行われた。
御会式は、日蓮宗の宗祖、日蓮聖人の命日に行われる法要のこと。同寺では2年前から御会式をより知ってもらいたいと、多くの人が集まる「本昌寺フェスタ」と同時開催にした。
この日はオープニングの童謡ライブに始まり、御会式の法要が行われた。奥座敷では灸(きゅう)やマッサージの施術、本堂の中ではパンや野菜の販売、タロットカードのブースが並んだほか、境内にはうどん、唐揚げ、煮込みハンバーグやティラミス、コーヒーなどを提供する飲食ブース、子ども向けの輪投げのコーナーも設けられた。午後からは日蓮の修行の一つの水行(すいぎょう)も一般の参加者を交えて行われたほか、護摩を焚き読経をする「御会式お火焚き祭」が営まれた。
本堂の一角では「入棺体験」も実施。実際にひつぎを用意し、中に横になり、ふたを閉められる体験ができる。葬儀社「鈴清」(右京区)の熊澤重人さんは「外部の雑音が遮断され、読経の声がより聞こえるようになる体験ができる。死後を疑似的に体験するので『寿命が延びる』と話す医者もいる」と話す。
同日は、朝から子どもたちが遊びに興じていたほか、法要の後に境内で昼食を取ったり、施術を受けたりして楽しむ人の姿が見られた。