建仁寺塔頭「両足院」(京都市東山区小松町)11月5日から、やきもの展「京・焼・今・展2016―若冲―」が行われる。
同院は歴史的に陶工や文人、画人のサロンのような役割を担っており、江戸時代の同寺住職・嗣堂東緝(しどうとうい)の日記には、名工と言われる奥田頴川(えいせん)の弟子、高橋(仁和弥)道八に茶碗の鑑定を依頼したり、京焼を見せたりするなど非常に親密に交流している記録が残っているという。
同展は、五条坂に生まれ育ち、近代の京焼を研究する清水愛子さんが発起人となり、京焼の「いま」を模索する取り組みとして2013年に始まった。毎年異なるテーマを設けて作品展示を行うほか、専門家を招いての勉強会「多聞会」を定期的に開いており、一般参加も受け付けている。
今回の出展作家は、小川裕嗣さん、かのうたかおさん、杉田眞龍さん、谷口晋也さん、松林裕典さんの5人。5日・6日には出品作家の器でほうじ茶を提供する「ほうじ茶席」を行うほか、6日は京都女子大学准教授の前崎信也さんをコーディネーターに招き、アーティストトークを予定する。
開催時間は10時~16時30分。入場料は600円。ほうじ茶席は13時~16時。アーティストトークは14時~。