祇園祭の前祭の巡行を明日に控えた宵山の日、山鉾町で祭の熱気がますます高まり、三連休の初日とあって多くの人でにぎわった。
綾小路通にある綾傘鉾では、明日の「くじ改め」の練習が披露された。箱から取り出したくじを大きな動作で掲げて見せると一斉にフラッシュがたかれ、観客らから拍手が上がった。棒振り囃子では、囃子(はやし)方の演奏に合わせて観客の目の前で素早く棒を回したり、クモの巣に見立てた細い紙が舞うと、どよめきが上がった。
21時過ぎからは、明日の好天を祈る日和神楽(ひよりかぐら)が行われた。会所を出発した囃子方が、御旅所と寄町にあいさつに周り、囃子の奉納を行った。
松原通にある因幡薬師(平等寺)では、洛央小学校の子どもたちが作ったちょうちんが灯された。これは松原通界わい活性化プロジェクト委員会の取り組みで行われているもの。
因幡薬師に訪れていた洛央小学校の中辻悠君と中川紘道くんは四条傘鉾の棒振り囃子で太鼓を叩く。「去年は靴下の中もびしょびしょやったなあ」と台風が直撃した昨年のことを思い出しつつ「明日は6時に集合。巡行も頑張るで」と張り切っていた。母の中辻陽子さんと中川順子さんは「2人が四条傘鉾で踊り始めて2年だが、2年とも雨だった。今年は晴れ巡行姿が見られたら」と話していた。