京都・三条に7月7日、舞踏公演専用劇場「KYOTO舞踏館」(京都市中京区三条通室町西入衣棚町、TEL 075-254-6520)が開館した。運営はノンバーバルエンターテイメントショー『ギア-GEAR-』を企画製作するART COMPLEX(アートコンプレックス)。
舞踏は1950 年代末に日本で起こった前衛的舞踊。海外では舞踏集団の山海塾がパリ市立劇場を拠点に舞踏を公演するなど高く評価されている一方、国内では舞踏の情報を得て、鑑賞する環境や機会が少ない。
「海外の舞台芸術関係者からも、どこに行けば舞踏を鑑賞できるのかと聞かれたことも多かった」とアートコンプレックス代表の小原啓渡さん。「日本発祥の舞踏を保存、継承していくためにも定期的に公演し、ここに行けば舞踏が鑑賞できるという環境づくりが必要」と話す。
劇場は、江戸時代後期に建造され、蛤(はまぐり)御門の変の災禍で残ったという歴史的にも貴重な土蔵。席数8席と小規模だが、舞踏の動きと息づかいを間近で鑑賞でき、小さな劇場ならではの臨場感と迫力がある。
「8席と席数は少ないが、舞台鑑賞としてはとてもぜいたくな空間。舞踏と近隣の料理店やさまざまな方とコラボして、よりプレミア感のあるイベントも企画したい」と小原さんは意気込む。
初回公演では、舞踏家の今貂子さん作・舞踏の「秘色(ひそく)」を上演。料金は、一般=3,000円、学生2,500円(未就学児入場不可)。毎週木曜18時~・20時~の1日2回公演。定員8人。終了未定。チケット予約等問い合わせはホームページまたは電話で受け付ける。