京都府立植物園(京都市左京区下鴨半木町、TEL 075-701-0141)で5月18日、「ヒマラヤの青いケシ」と呼ばれる「メコノプシス ベトニキフォリア」が開花した。
メコノプシス ベトニキフォリアは、中国・雲南省北西部等の標高3000メートルの高山地帯に生息するケシ科の植物。1990年に行われた大阪花博で「ヒマラヤの青いケシ」として紹介され目玉だったため、この時期になると「まだ咲きませんか」と問い合わせが増えるという。同園では、2013年に高山植物室を設置し、メコノプシスの栽培を開始。温度を23度以下に保ち、送風することで環境を整えている。
同室では、4000メートル以上に生息し「天空の妖精」「幻の青いケシ」の異名を持つ「メコノプシス ホリドュラ」も開花。ベトニキフォリアよりも小ぶりの花が上下に連なる。高山植物の担当をする儀間沙紀さんによると、紫外線で本来よりはやや紫がかった色に見えるという。「京都では暑さで休眠できず、株も成長せず花芽もつかないため、本来のように育てるのは難しい」と同担当の山方政樹さんも苦労を語る。
「テレビで見て実物を見たいと思っていたので感動した」と話すのは、大阪・吹田市から来園した後藤やよいさんと神戸から訪れた兵部幸子さん。「本当に美しいブルーでかわいらしい」と、風に揺れる花をカメラに収めていた。
見頃は5月末ごろまで。
開園時間は9時~18時(観覧温室は15時30分まで受け付け)。入園料は、大人=200円、高校生=150円。温室観覧料は、大人=200円、高校生=150円。いずれも中学生以下は無料。