京都・三条の同時代ギャラリー(京都市中京区三条通御幸町、TEL 075-256-6155)で、中国朝鮮族の画家による「姜鍾浩(カンジョンホ)展~夢の長白山~」が10月1日より開催されている。
「長白山」は、中国東北地方と朝鮮半島の境界に位置する東アジア最大規模の火山。朝鮮半島では「白頭山」と呼ばれる。周辺の川の源流にもなっている山頂の「天池」や四季の様子から、中国東北地方や朝鮮民族の人々から「神秘的な聖地」とされてきた。
作家の姜鍾浩さんは、中国東北の街・延辺在住で、朝鮮族出身でもある。延辺は長白山に近く、「自然と長白山と接するようになっていった」という。延辺大学在学時から30年、「長白山」を描き続けてきた。
今回は姜さんにとって、日本で3度目の個展となる。ここ3年間で描いた「長白山」の作品を展示する。青色、ピンク色、白色などの多様な色を用いて、長白山から得た「イメージ」を作品化した。
「(長白山を描き出した)最初のころは『見たまま』の姿を描いていたが、次第に長白山を見て『感じたまま』の姿を描くようになった」と姜さん。「長白山には確実に『機運』がある。これだけ長く描き続けても、描くことが苦にならない」と話す。
「今回の個展が、朝鮮民族にとって大切な存在である長白山のことを考えるきっかけになればいい。長白山の『母なる山』のイメージを受け取ってもらえたらうれしい」と姜さん。
開催時間は12時~19時(最終日は18時まで)。入場無料。6日まで。