烏丸鞍馬口南側に6月23日、「HUBKyoto」(京都市上京区烏丸通上御霊前下ル相国寺門前町、TEL 075-417-0115)の「道場開き」パーティーが行われた。
「HUB」は、2005年にロンドンでスタートした起業家を支援する世界的なコミュニティー。各拠点で場所の提供や、メンバー同士のコラボレーションを通じて社会に対して持続可能なインパクトを促進させる機能を果たすことを目標としている。現在、世界38カ国で展開し、メンバーは6000人以上人。メンバーになると各国のメンバーと情報共有や交流ができるほか全ての国のHUBのスペースが利用できる。
代表の浅井俊子さんがロンドンでHUBに出合い、京都にも展開したいと長年構想を温めていたという。テーマは「DoJo(道場) for Change」。「社会や人と自然との関わりを変革させようとする者は自らも変革し、これまでにない新たな道を作り出せる」という意味を込めている。拠点となる建物は「京都家庭女学院」として戦後の女子教育に使われた建物。能舞台や茶室があるほか庭には竹林が広がり、気楽な交歓だけでなく「弱さや繊細さ、沈黙や無為をも尊重する」スペースとしてデザインされている。
同施設ではヨガや瞑想(めいそう)など心身を整えるイベントや、料理を通じた交流会、起業家塾、「アイデアピッチング」と呼ばれるアイデアに対してフィードバックを得る機会を得られるようにするほか、経験豊かなゲストを迎えるプログラムも予定する。コワーキングスペース(1カ月10時間・3,000円~)のほか、オフィススペース、イベントスペースとしての利用も見込む。
「メンバーの思いをホストメンバーが聞き、サポートをしていく。起業家と呼ばれる人はエネルギッシュで『強い』人が多いが、そうした集まりではなく、社会を変えたいという思いを持ちながらもその方法が分からずにいる人も歓迎している。今後、オープンハウスなどの見学の機会や公開イベントも開催するので、ぜひどんな場所か知ってもらえたら」とホストの桜井肖典さん。