京都市美術館(京都市左京区岡崎円勝寺町)で現在、「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」展が開催されている。
スイスとドイツの間にあるリヒテンシュタイン公国の領主のコレクションの一部を公開する同展。15代にわたり、集められた絵画や装飾品など約3万点に及ぶコレクションは英国王室に次いで世界最大規模となる。ルーベンスの愛娘(まなむすめ)クララの肖像画など、ルーベンス作品8点を含む全88点を展示する。東京・高知からの巡回展で京都が最終地となる。
「今回のテーマはバロックをテーマにしている」とコレクション・ディレクターのヨハン・クレフトナーさん。クレフトナーさんの発案で、絵画と調度品を同じ空間に置く「バロック・サロン」を設けた。配置が左右対称で同じようなサイズの絵画を配置し、その下には細かく壮麗な装飾が施されたコンソール・テーブルを置くバロック様式でコレクションを公開する「夏の離宮」の再現を目指した。「展示が宮殿にお越しいただくきっかけになれば」クレフトナーさん。
期間中、関西大学の蜷川順子さんや同館の学芸員による講演、マニキュアを使って展示作品を描くワークショップなども予定する。
開館時間は9時~17時(最終入場は16時30分)。入館料は、大人=1,500円、高大生=1,000円、小中生=500円ほか。6月9日まで。