東山のギャラリー「KUNST ARZT(クンストアルツト)」(京都市東山区三条神宮道北東角)で10月16日、京都芸術大学院生の比果彩さんの個展「CAMPEE」が始まった。
油絵専攻の比果さん。しかし展示されている絵画作品には絵の具は使わず、豊富に展開するマニキュアで制作。比果さんのアイデアで取りつけたミラーボールに反射してラメが光を放つ。ドル札にスパンコールなどを全面に「デコ」った新作は、一見すると何かわからない。天井からつり下げられたカッターナイフや包丁の刃には、ラインストーンなど華やかなデコパーツがぎっしり。
選挙用の掲示板をスパンコールでデコった作品も注目を集める。向かいの選挙事務所から譲り受けた実際の選挙ポスターを使った作品は現在制作中で、20日から展示する予定。
「選挙ポスターも目に光を入れる、小じわを消すなどの化粧のような加工をすることもかなり一般的だと聞く。比果さんの作品は、そうした『美しさ』があふれている日常を揺さぶる力がある」と同ギャラリー主宰の岡本光博さんは話す。「選挙ポスターも期待できるはず。ぜひ実際に見てもらえたら」とも。
開催時間は12時~19時(最終日は17時まで)。今月21日まで。入場無料。