京都を中心に活動するジャズピアニスト、アラトーリさんの「無音ストリート」が5月30日から東京ビックサイト(江東区)で行われるモバイル・ワイヤレス専門展「ワイヤレスジャパン2012」に出展する。
「無音ストリート」は、ピアノの音を電波で飛ばし、受信機となるヘッドホンを装着して初めて演奏が聞こえる、周囲に「ご迷惑を掛けない」(アラトーリさん)ストリートライブ。ワイヤレスやモバイル機器によって公共の場に「音による強制や支配、(他の音声への)排他から、選択、自由、共存が生まれる」とアラトーリさん。
無音ストリートの先には、皆が送受信可能な装置を持つ未来の街をイメージしているという。「例えば講義をする人がいれば、その周囲は流動的な学校になる。劇場のように箱に閉じ込めず、アンプやスピーカーも不要。発信する人の周りに「流動場」ができ、街行く人は、選択によって自由にその場に参加することができる」という。
「出展を通して、新しい『ローカルコミュニケーションの場』の提示になれば。無音ストリートは、はたから見ていると何が行われているのかわからない。参加することで、どんな変化が起きるのか体験してもらえたら」と呼び掛ける。
「ワイヤレスジャパン2012」開催時間は10時~18時(最終日は17時終了)。6月1日まで。