ホテルフジタ京都(京都市中京区二条大橋上る鉾田町)の閉館が1月29日に迫った。
1970(昭和45)年2月に開業した同ホテルは、昨年40周年を迎えた。目下に鴨川の景色が広がることや、祇園や先斗町に近いことからも人気があった。
現在、閉館を記念したプランとして「ラスト記念『歴代シェフ~コラボ・ディナー』」を販売している。歴代のシェフが考案したレシピを復刻したディナーを提供する。別館の夷川邸での「夷川邸フィナーレプラン」では同ホテル内にある和洋中レストランのメニューを提供。同ホテルの各レストランの定番のメニューや、プラン用に作られたレシピで構成する。
藤田観光グループ営業企画グループの近藤直仁さんの「おすすめ」は「名優たちが愛したホテルフジタ」プラン。当時は、ホテルが少なかったこともあり、多くのスターが利用していたと聞いている」と話す。同プランにはバー「石水」のドリンク券2枚とステーキハウス「近江」の「懐かしの料理ステーキディナー」のほか、特典として東映太秦映画村の入村券が1人1枚付く。「往年のスターも楽しんだ『ホテル遊び』を最後に味わってもらえたら。特に映画好きの方に楽しんでもらえるのでは」とも。
ロビーには現在、「結婚式はここで挙げた」「日本に来る度に利用していたので残念」など、同ホテル閉館を惜しむメッセージが掲出されている。「思い出を募集し短い期間でどれだけ集まるか不安だったが、200通以上のメッセージが寄せられた。皆さんに大切に思っていただいて感謝している」と近藤さん。ミステリー作家の山村美紗さんが著作で同ホテルを登場させたことにちなみ、長女で女優の山村紅葉さんもメッセージを寄せている。
プランの詳細は同ホテルのホームページで確認できる。いずれのプランも今月28日まで。