京阪電気鉄道(大阪市中央区)が現在、四条河原町に環境や健康に配慮したライフスタイルを発信する商業施設の構想を進めている。
同社は昨年6月に、有機農産物販売を中心に展開する「ビオ・マーケット」を子会社化。環境配慮への関心の高まりや、食の安全・安心に対するリスクの顕在化を背景に同年11月には、同社が進めるオーガニック関連ビジネスの共通ブランドとして「BIO-Style(ビオ・スタイル)」を打ち出した。既存のホテルや流通施設ともコラボレーションも可能なことから、同グループの事業の新たな考え方の一つとして育ていく方針だ。
同施設は地上9階、地下1階建て。店舗面積は3800平方メートルで、延べ床面積は約2万4500平方メートル。地下1~3階は店舗、4階以上はホテルで構成する。同社では、国際的にも認知の高い京都の中心地に設けることで、フラッグシップ施設として位置付ける。
ホテルは、オーガニック素材を使ったコットンやコスメなどのアメニティーや寝具を用意。ショップは、オーガニックの生鮮品やワインなどの販売に、スパ・エステなどのリラクセーション施設に加え、ヨガや「禅スタジオ」などの漢方や香を取り入れた「東洋的セルフメディテーション」の提供を目指す。コスメ・雑貨などの取り扱いも予定。屋上では、ビオトープや体験農場なども設ける予定だという。
施設の名称はまだ決まっておらず、カフェやホテルは、グループ内での単独開発を基本とするが、ノウハウを持ち合わせていない分野については連携の可能性も示唆する。開業は2017年度中を予定。