劇団「ヨーロッパ企画」は2月5日から、京都府立文化芸術会館(京都市上京区河原町通広小路下ル)で第28回公演「曲がれ!スプーン」の京都公演を行う。
同作は長澤まさみさん主演で映画化され、昨年冬に公開された。同劇団で脚本・演出を手掛ける上田誠さんが10年前に書き上げ、2000年に「冬のユリゲラー」というタイトルで初演。今回2年ぶり4度目のリニューアル再演ツアーで全国8都市を回っている。
同作の舞台となるのは、街外れにあるひなびた喫茶店「カフェ・ド・念力」。クリスマスイブに開かれる「秘密パーティー」に集まった、さまざまな超能力を持ったエスパーたちの物語。「エスパーたちが、場末の喫茶店で延々どうでもいい会話をしているような舞台。とてもくだらなく作れた。『何やってんだろう感』を楽しんでもらえれば」と上田さん。
再演を重ねてきた同作について、上田さんは「ようやく実年齢に追いついてきたなという部分と、初期の作品なので、つたないなという部分と両方ある。今回はせりふをリライトしたり、プロットの再構築を図るなど、できるだけ『現在形』のヨーロッパ企画に近づけた」と話す。
出演する同劇団のメンバーは「10年前の初演の時は学生だったので実感のなかったせりふが、10年たってすごく言いやすくなったりして、役者としての成長を感じたというより、単純に年をとったのだなと思う」(諏訪雅さん)、「メンバー全員で見せる息の合った会話のアンサンブルを見ていただければ。再演を重ねてきたからこそできるやりとりだと思う」(石田剛太さん)と、それぞれの思いを語る。
前売りチケットの売れ行きも好調だという同作。同劇団・本多力さんは「パーティーでテンションが高いところにいろいろな事件が起こっていくので、テンションがどんどん上がっていく。その感じを舞台ならではのライブ感で味わってほしい」と話す。
開演時間は、2月5日=19時~、6日=13時~・18時~、7日=14時~。チケットは、一般前売り=2,900円・当日=3,200円、学生前売り=2,500円・当日=2,800円。