日本酒および日本文化を愛し、その素晴らしさを世界に広めるために尽力した人に贈られる称号「酒サムライ」の叙任式が10月16日、京都・下鴨神社(京都市左京区下鴨泉川町)で行われた。
「酒サムライ」は、全国の若手蔵元で組織する「日本酒造青年協議会」が日本から日本人の「誇り」が失われつつあるとの危惧から「日本酒の誇りを取り戻し、日本酒文化を日本国内のみならず、広く世界に伝えていくために日本酒を愛し育てる」という志を同じくする人の集いとして結成した。叙任式は今年で4回目を迎える。
今回の叙任者は、棋士の谷川浩司さん、料亭「菊乃井」当主の村田吉弘さん、NIHONSHU KOREA代表のヤン・ビョンスクさん、ソムリエのサイモン・フォフストラさん、国際酒会会長のマイケル・J・ラインウェーバーさんの5人。これまでに叙任された「酒サムライ」は合計22人となった。
日本酒造組合中央会会長の辰馬さんは「多様性を認めつつも、根なし草にならないために、日本酒をはじめとする日本の文化を大切にする心を養う必要がある」と話した。
叙任者たちは「日本酒や日本料理に興味関心を持ってもらえるよう、日本文化を発信するスポークスマンになりたい」(村田さん)、「大使としてお酒を楽しむことを通して『文化の力』ともいえるソフトパワーを世界に広めたい」(ラインウェーバーさん)とそれぞれ意欲を見せた。