日本ミシュランタイヤ(東京都千代田区)は10月13日、「ミシュランガイド京都・大阪2010」刊行に先駆けた記者会見と出版記念パーティーを建仁寺(京都市東山区大和大路通四条下ル)で開催した。
今回「三つ星」を獲得した7軒は、菊乃井本店・吉兆嵐山本店・千花・つる家・瓢亭・未在(以上京都市)とハジメ(大阪市)。そのほか、同書が「遠回りしてでも訪れる価値がある素晴しい料理」と評価した「二つ星」獲得店は、レストランが24軒(京都12軒、大阪12軒)、旅館1軒(京都)、「そのカテゴリーで特においしい料理」と評価した「一つ星」獲得店は、レストラン116軒(京都64軒、大阪52軒)、旅館2軒(すべて京都)と、合計150軒に星がつく結果となった。
今回初の刊行となる同ガイドについて、ミシュランガイド総責任者のジャン=リュック・ナレさんは「今回のセレクションは大変豊かで興味深いものとなった。それは京都、大阪ともに質の高さ、創造性や多様性において我々の期待を裏切ることがなかったからで、料理界が活力に満ちている表れでもある。京都は伝統を受け継ぎ、発展させてきた料理点が数多く選ばれた。一方の大阪では、素晴らしい専門教育を受けた才能あふれる新進気鋭のシェフたちが、独創性と創造性にあふれる料理を提供している。このガイドブックを活用して、素晴らしいレストランと宿を見つけ、すてきな時間を過ごしていただけるよう願っている」と話した。
同ガイド発売に際して調査にあたった調査員8人のうち7人が日本人であることについて、記者から質問されると、「日本料理を理解するには日本人でなくてはならないとは思わない。それはフランス料理でも中国料理でも同じこと。しかしながら、このガイドは読者のためのガイドである以上、読者のみなさんに最高のセレクションをお届けできるよう、その国の、今回であれば日本の伝統や文化、食などに精通した日本人の調査員が調査に当たるという方針をとっている」と答えた。
記者会見後の出版記念パーティーで、門川大作京都市長は「古より世界中の素晴らしいものを取り寄せ、美意識と創造性を持って発展させてきた日本。京都や大阪に伝わる素晴らしい料亭やレストラン、旅館などを評価していただくことで新たな創造が始まると思う。このガイドブックが日本で進化し、日本の京都、大阪から文化など情報を発信していく、創造していくガイドブックであってほしい」と期待を寄せた。
発売は10月16日。価格は2,415円。