ぎゃらりい思文閣(京都市東山区古門前通大和大路東入ル)で4月11日から、菅原伸一さんと長艸純恵さんによる「木と糸展」が開催されている。
同展は、岩手県在住で伝統的な技術とモダンなセンスを融合させる指物師・菅原さんと、たおやかな作風で雅な世界をつくりだす京都市在住の京繍(きょうぬい)作家・長艸さんによる作品展。
今回の作品展では、「違和感なくモダンな場所にも合う、シックな作品」をテーマに、菅原さんが作った作品に長艸さんが刺しゅうを施した合作に加え、菅原さんの作品36点、長艸さんの作品51点をそれぞれ紹介する。
「存在感はあるが自己主張しすぎない、まるで日本人のよう」と語るのは長艸さん。「これまではびょうぶなどの技術をお見せするスタイルのものが多かったが、今回は着物や帯など実用性の高いものを提案させていただく新しいスタイル」であるため、同展では初のお披露目となる作品ばかりが並ぶ。
「指物も刺しゅうも古くから綿々と技術が伝承され、時を経て熟成してきたもの。京都に京繍のような仕事があるということをまず知っていただき、刺しゅうであれば一針一針細かく刻んで縫ってゆくように、作品ができあがっていくその過程を知っていただきたい」と長艸さん。「慌ただしい日常の中で作品をご覧いただきながらゆったりと時を過ごしていただければ」とも。
開催時間は10時~17時。今月19日まで。