遊プロジェクト京都は5月18日、築130年の町家を改装した多目的施設「京町家室町 遊子庵(ゆうしあん)」(京都市中京区室町御池上ル御池之町)をオープンした。
同日、オープンを記念して「第1回まちづくり研究会」を開催。遊プロジェクト京都の顧問も務める、「極道の妻たち」で知られる中島貞夫監督が「映画とまちづくり~京都映画100年」をテーマに講演を行い、約40人が参加した。
今年は京都で映画が誕生して100年。中島監督は、日本映画の普及は京都文化が密接に関わっていると指摘。町家などの歴史的景観・被写体、西陣の機織職人による機械技術、着物・道具などの伝統工芸が時代劇映画の製作に大いに影響したとし、「今年は『京都映画100年』を前面に推し進めたい」と話す。
遊子庵は1階に竹を建材として生かした「竹の間ギャラリー」があり、竹の製品のみが展示されている。2階には14畳と6畳の和室にピアノ演奏が可能な半防音室もある。音楽、映像、アート、メディアなどのクリエーティブな活動、生活文化を高める活動をしている団体の協働スペースとして活用。参加団体などがさまざな企画を開催するという。
遊プロジェクト京都は昨年12月5日に設立されたNPO法人。「まちづくり」をテーマに一般から広く提案を募集しており、同NPOのサイトにある「プロジェクトポスト」から応募できる。応募内容は選定され、遊子庵の無料貸し出し、ラジオや遊プロジェクト京都の通信での広報など、取り組みを応援する。
理事長の高嶋加代子さんは「遊びを通して人づくり、まちづくりに寄与することが目的。地域のコミュニティーづくりに役立つ提案ならテーマは問わないので、どしどし応募してほしい。『まちづくりへの夢』の後押しをしていきたい」と話す。
同所では、毎月第2金曜19時から「町家講座」を開催するほか、京都府との協働による「まちづくり人財養成講座」も計画している。